あらすじ
ある町で新婚夫婦の披露を見かけたジョカと呂布は、エルスの教会が配る広告冊子で、主人公がさまざまな仲間を花嫁役にして宣伝用の仮の結婚式を挙げていたことを知る 。それ以来ジョカが一人でこそこそ動くようになり、呂布に相談された主人公はリトリーと一緒にジョカを尾行する 。行き先はエルスの教会で、ジョカは主人公と結婚式を挙げるための花嫁衣装を選んでいた 。この仮の結婚式をきっかけに、主人公の「お嫁さんの座」をめぐって呂布とジョカが張り合うことになる 。
ストーリー
第1話
町では、教会で式を挙げたばかりの新郎新婦が町中を回って祝ってもらうのが習わしになっている。それを見たジョカは、人間の結婚は子孫繁栄の土台なので祝うべきものだと語る。町の女性はこの町の教会のシスターであるエルスの話をし、教会の広告冊子を渡す 。冊子の写し絵には、主人公とジャンヌ・ダルクが宣伝用に挙げた仮の結婚式が載っていた。ほかにもジル・ド・レ、ガブリエル、カエサル、ソロモン、総司、ツクヨミが入れ替わりで花嫁役を務めている。ジョカは、このまま後れを取るわけにはいかないと心に決める 。
その後、ジョカが一人で何かを企んでいるらしいと気づいた呂布は、主人公とリトリーに相談する。三人はジョカの後をつけ、エルスの教会にたどり着く 。教会ではジョカが花嫁衣装を選び終えたところで、このドレスで主人公の心をつかみ、永遠の愛を誓うと意気込んでいた 。
第2話
ジョカは主人公が来たことを運命だと受け止め、この場で式を挙げようとするが、呂布が止める 。ジョカは宣伝用の写し絵を見て、見世物でもいいから主人公と式を挙げたくなったのだと話す。エルスも新しい写し絵と新作ドレスの披露を求めていたため、仮の結婚式に協力していた。ただし、花婿役の主人公はこの話を初めて聞く 。ジョカは、昔、地上の神殿を守らせるために力のある人間に王位を与え、その王族を絶やさないために婚姻の仕組みを整えさせたと語る。自分は人間に結婚式を教えた存在だというのである。エルスは、証拠は無いが嘘とも言い切れないと答える 。主人公は協力を承諾する。ジョカは、エルスに作らせた呂布用のドレスを内緒で用意しており、呂布はジョカを疑っていたことを恥じる 。
ところがジョカが、呂布なら側室にふさわしいので第二夫人として支えてほしいと言い出し、呂布は怒る。二人は第一夫人の座をめぐって言い争い、とうとう絶交を宣言する。そして主人公の腕をそれぞれ反対の方向へ引っ張る 。そこへアーサーが現れて二人に頭を冷やすよう言い、主人公を連れてその場を離れる 。主人公たちは入った店で甘寧と九天玄女に会い、事情を話す。エルスは、仮の結婚式は二人それぞれにやってもらうつもりだったので順位は決めたくないと言い、二人が仲直りする方法を一緒に考えてほしいと頼む 。翌日、謝ろうとジョカに声をかけた呂布は、主人公と甘寧が一緒にいるのを目にする 。
第3話
話は前夜にさかのぼる。甘寧のせいで話し合いは酒盛りになるが、夜が更けたころに九天玄女が「敵の敵は味方作戦」を思いつく。三人目の花嫁役を立てて、二人の喧嘩をうやむやにするという策である 。九天玄女は自分では花嫁役を引き受けず、アーサーは酔って眠っていたため、甘寧が選ばれる。甘寧は、期間中の飲み食いの代金をエルスが持つという条件で引き受ける 。
花嫁衣装の甘寧が主人公と恋人らしく振る舞うと、ジョカと呂布が駆けつけ、二人で力を合わせて甘寧を引き離す 。息の合い方を甘寧に指摘された呂布は、言い過ぎたと謝る。ジョカとは友達でいたいし、ライバルでもいたいと伝えると、ジョカも謝る。二人は、どちらが正妻に選ばれても恨みっこなしで、これからも二人で花嫁の座を狙うと決める 。甘寧も花嫁役を続けることになり、エルスはデートの様子を撮って宣伝し、そのあと仮の結婚式を開く段取りを立てる 。前回より目立つ企画を求めたエルスは、キスシーンの撮影を提案する。前回の式でジャンヌが主人公の頬にキスしたものの、誰も写し絵に残せなかったからだという 。呂布とジョカが互いの出方をうかがうなか、甘寧が「やるぞ」と言い切る 。
第4話
甘寧は主人公にキスしようとするが、呂布とジョカに阻まれる。甘寧は、主人公とキスしたいと思ったし、一番乗りが好きなのだと言う 。三人の花嫁役は主人公に詰め寄り、エルスはそれをさらにあおる。九天玄女は主人公に逃げるよう指示し、リトリーは収納魔法から取り出した煙幕で足止めを試みるが、すぐに破られる 。逃げる主人公の前にアーサーが現れる。アーサーは、新しい花嫁役の候補に自分が入らなかったことを九天玄女と主人公に問いただし、そのうえで追ってきた三人を食い止める 。
逃げ込んだ市場で、主人公はスネグーラチカとルサルカに出会う 。事情を聞いたルサルカは、助けると言って主人公に目を閉じさせ、目を開けて最初に見た相手とキスしたくなる暗示をかける 。アーサーによれば、ルサルカの暗示の力は本物である。花嫁役たちは自分を見るよう口々に呼びかけ、ルサルカはこれでクルセイダーズの関係が壊れれば儲けものだと口にする 。暗示には目隠しを拒む効果も加えられていて、主人公のまぶたは意思に反して開いていく 。そこへガウェインが現れ、主人公は彼のほうへ向かってしまう 。ルサルカが、頭でも叩けば治るのではと言うと、主に手をあげてはいけないと知っている呂布が、謝りながら主人公に手を下す 。
第5話
宿のベッドで目を覚ました主人公は、暗示がすっかり解けていた。呂布は主人公を叩いたことを裏切りだと思い詰めるが、主人公は仕方なかったと許す。エルスは騒ぎをあおったことを反省し、キスシーンの撮影を取りやめようと言う 。しかし主人公は、自分がはっきりしなかったのがいけなかったと言い、撮影を引き受ける。条件は、唇ではなく頬にすること、そして撮影のためのキスだと皆に分かる仮の結婚式の場でだけ行うことである 。順番は、主人公の暗示を解いた呂布が最初という甘寧の提案に決まる。残りはくじ引きで決めることになる 。
仮の結婚式は、仲間や町の人々が見守るなかで進む。指輪を交換したあと、呂布は花束の陰で唇にしたいと冗談を言い、それから主人公の頬に口づけする 。ユノとリトリーがその場面を撮影する。呂布は、いつか本当に誓いのキスをしたい、そのためにずっと主人公の傍に仕えると誓う 。撮影は甘寧、ジョカと続く 。その一方で、アーサーは「結婚」という言葉を口にしながら物思いにふける。ニムエが探しに来たところへエルスも現れ、アーサーも花嫁衣装を着てみたいのではないかと問いかけ、物語は後編へ続く 。
登場人物
- ジョカ:仮の結婚式の写し絵を見て、自分も花嫁役になろうと動き出した人物。主人公の正妻の座を呂布と争う
- 呂布:ジョカの様子を心配して主人公に相談する。正妻の座をめぐってジョカと絶交するが、のちに仲直りし、仮の結婚式で最初のキスを務める
- 主人公:仮の結婚式の花婿役。キスの奪い合いに巻き込まれ、ルサルカの暗示も受けるが、最後は頬へのキスを式の場でだけ行うと自分で決める
- 甘寧:呂布とジョカを仲直りさせる策のため、三人目の花嫁役を引き受ける。のちには本気で一番乗りを狙う
- エルス:町の女性によれば教会のシスターで、花嫁のドレスも作っている。今回の仮の結婚式に協力し、呂布のドレスも手がけるが、キスシーンの撮影を言い出して騒ぎを大きくする
- 九天玄女:三人目の花嫁役を立てる「敵の敵は味方作戦」を考えた人物
- アーサー:言い争う二人から主人公を引き離し、追ってきた花嫁役たちも食い止める。自分が花嫁役の候補に入らなかったことを気にしている
- リトリー:主人公と行動を共にし、煙幕で花嫁役たちを足止めしようとする
- ルサルカ:市場で主人公に暗示をかけ、クルセイダーズの関係が壊れることを期待する
- スネグーラチカ:ルサルカと一緒に市場にいた人物。人間を理解する機会だとして騒動を見守る