ホーエンハイムのキャラクターストーリーは全5話である。どの話でも、ホーエンハイムは主人公、または主人公にあたる相手(王子・プロデューサーと呼ばれる人物)と過ごす。相手を見守る立場と恋心との間で揺れながら、自分の気持ちに向き合っていく
過去の自分が残した言葉
過去のホーエンハイムが現れた騒動からしばらく経つが、ホーエンハイムはまだそのことを引きずっている。過去の自分は去り際に、主人公を意識させるような言葉を残していったのである。散歩中に主人公と出会うと、彼は昔のホーエンハイムを見て出会った頃を思い出したと話す。ホーエンハイムは、彼を見守り試練を与えてきた過去を負い目に感じて黙り込み、気にしているのかと漏らす。主人公はその意図を察し、今の自分はそうした積み重ねでできているのだから気にしていないと答える
主人公に誘われて店を回るあいだ、彼は水溜りを教えたり、好みに合いそうな店へ案内したり、飲み物を買ってきたりと細かく気を配る。ホーエンハイムが本人に自覚のないエスコートをからかうと、主人公は、最近ホーエンハイムがよそよそしく避けられているようで気になっていたと打ち明ける。今日誘ったのも様子を見るためだったという。ホーエンハイムは悩み事で上の空だっただけだと言い、彼に非はないと伝える
ホーエンハイムは、ほっとして笑う主人公に見惚れてしまう。彼の幸せを一番に願い、隣に立つのが誰でもかまわないと考えてきたが、本心は自分でも分かっている。自信のなさから気持ちを明かせない自分を臆病者と認め、もっと彼の役に立って自信が持てるまでは想いを秘めておこうと決める。二人はそのまま食事に向かう
彼を幸せにするのは誰か
ホーエンハイムは応援や写し絵向けのポーズをとる仕事を終える。そこへヤマトタケルが、そのポーズで主人公を誘惑できると冗談を言う。ホーエンハイムは逆に、自分が封印されていたあいだ誰も主人公と結ばれなかったのはなぜかと問いただし、一夫多妻にすればよいとまで言い出す。彼を育ててきた自負を語るホーエンハイムに、タケルは、後ろから見守るだけでなく隣にいたいとは思わないのかと尋ねる
この問いについて考え込んでいるところへカティアが来て話を聞き出す。ホーエンハイムは、自分の感情は単純な恋愛感情ではなく、主人公が幸せなら自分に振り向かなくてもよいと語る。カティアは、好きなら好きでいいのではないかと返す。さらに、本人がどうしてほしいかを聞けばよいと言ってホーエンハイムを主人公の部屋まで引っ張っていく
言い出せないホーエンハイムの代わりに、カティアが主人公に今幸せかと尋ねる。主人公は、みんなのおかげで毎日楽しく、何よりホーエンハイムが帰ってきてくれたので十分幸せだと答える。ホーエンハイムは平静を装っておやすみを告げて部屋に戻り、そこで抑えていた気持ちがあふれ出す
指輪が見せた未来の情景
未来から戻ったあと、ホーエンハイムは部屋にこもって作業を続ける。主人公が様子を見に行くと、未来の自分の技術をこれからの戦いに生かそうとしていると説明する。未来のものを持ち込むべきではないが、自分自身が培った技術なら影響は小さいだろうと考えたのだという。そのとき彼女の指輪がいつもと違う淡い光を放ち、二人は気づくと、かつて訪れた未来の街の、実体の薄い幻の中にいる
二人の目の前では、未来のホーエンハイムが主人公の街案内をした時の様子が再び映し出される。未来のホーエンハイムはデートだと言って手をつなぎ、つまずいたところを主人公に抱き止められ、お礼として彼の額に口づけをする。再び光に包まれて部屋に戻ると、ホーエンハイムは未来の自分に嫉妬していると認めかけ、慌てて否定する。そのうえで、未来の自分の大胆さが新しい技術の発見につながっていることを、技術を学びたいという自分の想いを汲んだ指輪が教えてくれたのだろう、と推測する
主人公も、指輪が光った時には自分も彼女の力になりたいと考えていたと明かす。ホーエンハイムは礼を言い、髪のごみを取ると言って主人公をかがませる。主人公は額に一瞬温もりを感じ、口づけを受けたとみられる。ホーエンハイムは、未来ではなく今の自分を見ていてほしいと告げる
消えゆく世界での再会
ホーエンハイムは、自分が作った暗い空間で目を覚ます。彼と戦って消えたはずなのに、そこには王子がいる。ホーエンハイムは、消える前に未練から彼の似姿を作り出した夢だと思い込み、彼に抱きつく。本物だと言い張る王子と目が合ってようやく思い違いに気づき、ひどく恥じ入る。王子は、どんな形でもまた会えてうれしいと言う
ひと眠りして目覚めると王子の姿がなく、ホーエンハイムは置いていかないでと口にする。戻ってきた王子は出口を探していたと言い、彼女は本当は一人になりたくなかったのではないかと問う。ホーエンハイムは、ずっと彼のそばで生きていたかったと叫ぶ。それでも、月の支配から逃れるには千年続けてきた計画が最善だと考え、彼の解放と幸せを願って実行したのだと明かす
王子は、終わった話だとするホーエンハイムに、望みがあるなら聞きたいと迫る。ホーエンハイムは笑ってほしいと頼み、少しぎこちないその笑顔を見て、やはり自分はここで消えるべきだと考える。王子はまた召喚すると約束しており、ホーエンハイムはその日を待つつもりで、残された時間でできる限りのことをしようと決める。まずは話がしたいと言い、彼の隣に座ってよいかと尋ねる
小さな姿での休日
身体が小さくなったホーエンハイムは、買い物先でおつかいの子どもと間違われ、飴を渡されて不機嫌になる。そこでプロデューサーは、研究ばかりしている彼女を半ば強引に連れ出し、のんびり過ごそうと誘う。やりたいことを聞かれたホーエンハイムは、長いあいだ目的を果たすためだけに生きてきたので考えたこともないと答える。心の中では彼と一緒にいたいと思うが、口には出さない
考え込んで立ち止まったせいで、ホーエンハイムはプロデューサーとはぐれてしまう。普段は一人でいるのに妙に心細くなり、戻ってきた彼の腕を思わず握りしめて取り乱す。カフェではブラックコーヒーを頼むが、プロデューサーが勝手にケーキを付け足す。小さくなって味覚が変わったのか、コーヒーがひどく苦く感じられ、結局ケーキに頼る
一日の締めくくりに、ホーエンハイムは仕返しとしてプロデューサーの膝の上に座る。ところが頭をなでられて、かえって自分が慌ててしまう。なでられるのが嫌ではないとは認めたくなくて、意地を張る