アーサーのキャラクターストーリーは全5話からなる。円卓の騎士の王であるアーサーが、前の世界での失敗を繰り返さないために親しまれる存在になろうと空回りする話と、騎士見習いとして扱っている主人公との間で、王ではない一人の女の子としての気持ちに気づいていく話が中心となる。トリスタン、ガラハッド、ニムエら円卓の仲間もたびたび関わる。
サンタ姿のイメージアップ作戦
アーサーはエクスカリバーを手にアビスと戦う。トリスタンによれば、アーサーは千年前の戦いの最初期からアビスと死闘を繰り広げ、かつての世界では円卓の騎士とともに大きな繁栄を築いた王である。しかしその理想に多くの騎士がついていけなくなり、民の心も神のように君臨する彼女から離れて、王国は崩壊へ向かったという。
そのアーサーが肌を大きく見せたサンタの格好で現れる。トリスタンは見ていられないと嘆き、アーサー自身も滑稽だと自嘲する。アーサーは主人公に頼んで、円卓の騎士が周りからどう見られているかを調べさせていた。一番多かった答えは「なんかよくわからない」だった。アーサーは、親しみがなければ理解も遠ざかり、取り返しのつかない誤解を生むと考えている。前の世界での失敗を繰り返さないため、プレゼントを配って円卓の騎士のイメージを上げようとしているのである。親しみを持てるようになる方法を尋ねられたジャンヌとミカエルはそろって露出の多い格好を挙げ、アーサーはそれを真に受けていた。
露出は避けたいというニムエに対し、アーサーは汚れ役も嫌な視線もすべて自分が引き受けるのが王の責務だと語る。そして仲間にプレゼントを積んだソリを引かせる。アーサーには、イメージアップ以上に、アビスに苦しめられている子どもたちを笑顔にしたいという思いがある。しかし街では、母親が娘にこの格好の人物とは関わらないよう言い聞かせる。アーサーは主人公に笑えと言うが、主人公は笑えないと返す。
秘密の休日のデート
アーサーは誰にも気づかれないよう主人公を呼び出す。途中でトリスタンに見つかり、木の真似をしてやり過ごそうとしたと明かす。今日一日は自分を普通の女の子として扱うよう頼み、自分で考えたデートの予定を示す。主人公は庶民的な店に連れて行かれ、ハンバーガーで大丈夫かと気遣う。アーサーは手づかみでも食べられると拗ねてみせるが、実際には具をこぼしてしまう。
食後、強盗が小さな少女を人質に取り、衛兵とにらみ合う場面に出くわす。アーサーは長引くほど危険だと判断し、強盗の隙を突いて取り押さえる。そのまま主人公を連れてその場から逃げる。普通の女の子でいるはずだったと落ち込むアーサーを、主人公は迷わず動けたところが素敵だと励ます。
強盗を叩いた鞄の中には、デートの締めくくりに手渡す予定だったバレンタインのチョコレートが入っていた。以前にも渡していたが、そのときは大勢がいて気持ちを伝えられなかったため、改めて心を込めて作った本命チョコだという。中で割れていそうだとためらうアーサーに、主人公は受け取らせてほしいと頼む。アーサーは、自分から求めたのだから形にも味にも文句は受け付けないと言って応じる。
強がる騎士の救援
主人公とリトリーは村の手前でアビスに囲まれる。リトリーは逃げようと言うが、主人公は村人を見捨てられないと拒む。そこへアーサーがガラハッドを伴って駆けつける。最初は誰もいない場所に突撃してしまうが、すぐに追いつき、敵を次々と倒していく。主人公たちが追いついたときにはもう敵は残っていなかった。エクスカリバーの活躍を見たかと得意げに尋ねられ、主人公は見ていなかったと謝る。
そこへ生き残りのアビスが襲いかかり、主人公がアーサーをかばう。顔の近さに気づいたアーサーは慌てて、騎士見習いなら節度ある距離を保てと言う。しかし謝る主人公には、嫌ではなかったと答え、次のアビスへ突撃していく。リトリーは、アーサーは本来そんな言動をする性格ではなく、ずっと無理をしていると指摘する。主人公も、アーサーが召喚を機に朗らかで明るい自分へ変わりたいと語っていたことを思い出し、無理をしているのだろうと応じる。
仮初めの夫婦のデート
アーサーはトリスタンに誘われ、円卓の仲間と主人公の皆で買い物に出かける。アーサーは教会の宣伝の撮影用にドレスを着ており、仮初めとはいえ主人公とは夫婦という間柄になっている。トリスタンとガラハッドは夫婦水入らずの時間を邪魔しないと言って別行動を取る。二人きりになったアーサーは、準備をしていなかったことに内心慌てながらも、主人公の腕に自分の腕を絡めてデートを楽しむ。
昼食では料理を分け合う。そこへ別の客からとして、カップル限定のドリンクが届く。これは陰から様子を見ていたトリスタンの仕業だった。二人は一緒に飲むが、恥ずかしさから逃げるように店を出る。商店街では商人に結婚指輪を勧められてうろたえ、代わりにおそろいのネックレスを買う。
主人公の言葉を聞いて、アーサーは撮影の際に指輪を交換したことを思い出す。撮影後にその指輪をエルスへ返したものの、本当は着けたままでいたかったのだと気づく。主人公にネックレスを着けてもらい、似合っていると喜ぶ彼の笑顔を見て、アーサーは彼の笑顔を見るだけで幸せになれる自分を自覚する。
天使と呼ばれた日の買い出し
滞在中の街で、アーサーは主人公と二人で消耗品を買いに出かける。途中、落とし物に困っていた目隠しの女性を助け、天使様と呼ばれて感謝される。アーサーにとって月の天使にはよい印象がなく、複雑な気持ちになる。そのため今の格好から着替えようとするが、主人公に綺麗だと言われ、照れ隠しの冗談を言ったあと、気が向いたときはこの格好をすると約束する。
手分けして買い物を終えたアーサーは、待ち合わせ場所で前髪を整える。それを見たニムエは、王としての身なりには気を配っても、年頃の娘のように前髪を気にする姿はこれまでなかったと喜ぶ。トリスタンはデートだからだと冷やかし、ガラハッドと一緒にどんな化粧が似合うかを言い合い始める。アーサーはその場を逃げ出す。一人になったアーサーは、主人公と二人きりになると普通の女の子のようになってしまうと認める。完全な王でありたいはずなのに、それも悪くないと思う自分に困惑する。
合流した主人公は、お詫びとして焼きたての菓子を差し出す。小洒落た贈り物ではなく菓子を嬉しそうに渡してくるところが彼らしく、だからこそ自分はこうなったのだろうとアーサーは思う。そして、君は自分にとって天使と悪魔のどちらなのかと問いかけ、戸惑う主人公の前で笑いながら菓子を口に運ぶ。