あらすじ
ファフニールは主人公を町での食事に誘い、大食いや子どもの相手、崖からの度胸試しといった課題を次々に出す。ファフニールによれば、これは養女のジークフリートにふさわしい相手かを見極める「婿審査」だが、ジークフリート本人には知らされていない。二人の様子を離れて見ていたジークフリートは、ブリュンヒルデから嫉妬しているのだと言われて戸惑う。そこへジル・ド・レから、黄金を生み出す指輪の噂を確かめてほしいという依頼が届く。転生前に母娘の運命を狂わせた指輪と関わりがあるのではないかという疑いが持ち上がる。
ストーリー
第1話
町から離れた山の上で、主人公は両足を命綱で縛られ、崖の縁に立たされている。発端は、町でファフニールに食事に誘われたことである。連れて行かれた店で山盛りの巨大カレーを食べきるよう求められた主人公は、どうにか完食する。続いて公園で少女たちの遊び相手を務めさせられ、リトリーも巻き込まれる。
リトリーに問い詰められたファフニールは、これがジークフリートのための「婿審査」だと明かす。長く離れていた娘に養母として何かしてやりたいのだと語るが、ジークフリートにはまだ話していない。最後の課題として、ファフニールは度胸を見るために崖から飛び降りるよう求める。居合わせたブリュンヒルデが面白がって加わり、二人は初対面とは思えない息の合い方で主人公の足を縛ってしまう。主人公がためらっているうちに、ブリュンヒルデは何かに気づく。
第2話
ジークフリートは、町で見かけた主人公とファフニールに声をかけられないまま、この山まで後をつけていた。ブリュンヒルデにのぞき見を指摘され、ファフニールに嫉妬しているのだと言われたジークフリートは、まったく自覚がなく驚く。どうすればよいのかと尋ねても、ブリュンヒルデは自分で考えるよう言い残して立ち去る。一人残ったジークフリートのもとにジル・ド・レが現れ、話を持ちかける。
崖の上では、主人公が飛び降りるしかない状況に追い込まれていた。そこへ天使兵が現れ、ファフニールを反逆者と呼んで従うよう迫る。ファフニールは再び捕らえに来た相手に従うつもりはないと応じ、駆けつけたジークフリートも加わって戦いになる。主人公は足の縄を解いてもらってから戦いに加わる。
第3話
天使兵が退いた後、リトリーから事情を聞いたジークフリートはファフニールを問い詰める。ファフニールが主人公に好意を抱いたのだと思い込んで動揺するが、リトリーが「婿」とはジークフリートの婿の意味だと説明して誤解が解ける。ファフニールは主人公の働きぶりを褒めて腕に抱きつき、ジークフリートの表情はますます複雑になる。
ジークフリートは、ジル・ド・レから黄金を生み出す指輪の噂を確かめるよう頼まれたことを打ち明ける。それは転生前に二人が知っていた指輪かもしれない、と主人公は察する。ファフニールが竜の姿になってまで人から遠ざけようとし、ジークフリートがファフニールを殺すきっかけにもなった指輪である。ファフニールは自分一人で行くと言い、ジークフリートは引き受けたのは自分だと譲らない。ブリュンヒルデは、二人がそろった時期に噂が流れたことや、神の住む場所にその指輪を持ち込んでも得をする者がいないことから、罠だと指摘する。それでもファフニールは確かめに行くと言い、一行はそろって出発することになる。
第4話
目的地に着く前に日が暮れ、一行は森で野営する。用意したテントは二人用が二張りで、誰が主人公と同じテントで寝るかが問題になる。ファフニールが寝ずの番を買って出て、ブリュンヒルデは一人で寝ると言い張り、ジークフリートは主人公とリトリーと同じテントで休むことになる。
夜中、ファフニールは一人で出発しようとして、待ち構えていたブリュンヒルデに見つかる。ブリュンヒルデは、自分は友人ではなく、転生前に英雄ジークフリートを殺した者だと明かす。騙されて背中を突いたのだという。ファフニールは、二人とも指輪の被害者にすぎないとして恨みはないと答える。そして、自分はジークフリートに呪いのような力と使命しか与えられなかったから、共に旅をする友人がいたことを喜ばしく思うと語る。この世界では前よりうまく娘を守りたいというファフニールに、ブリュンヒルデは同行を申し出る。この会話を、後を追ってきたジークフリート、主人公、リトリーが聞いていた。
遺跡に着いたファフニールを天使兵が待ち構えていた。天使兵の目的はファフニールを捕らえて再び幽閉することで、財宝の噂は誘い出すために流したものだった。そこへジークフリートたちが追いつき、言いたいことは天使兵を追い払ってからだと告げて戦いに加わる。
第5話
天使兵は退き、指輪の話が偽りだったことがはっきりする。ジークフリートは、なぜ一人で行こうとしたのかとファフニールを責める。人を災いから守るのが使命だと答えるファフニールに、ジークフリートは、今度こそ肩を並べて戦えると思っていたと訴える。ファフニールが「呪い」と呼ぶ鋼の身体は自分を守ってくれた証であり、感謝しているとジークフリートは語る。そして、今度は自分が強くなってファフニールを守りたいのだと伝える。
ファフニールは、娘のことはいつまでも気にかけてしまうと詫び、ジークフリートの成長を認めて共に戦うことを受け入れる。朝になって遺跡を出ると、ファフニールは婿審査は十分だとして、主人公にいつでも義理の息子になってよいと言い出す。ジークフリートはうろたえながらも、主人公は共に戦う仲間だと言う。主人公も仲間として頼りにしていると応え、ブリュンヒルデにからかわれながら一行は帰路につく。
登場人物
- ファフニール:ジークフリートの養母。主人公に「婿審査」を課し、指輪の噂を一人で確かめに行こうとして天使兵の罠にかかる。
- ジークフリート:主人公とファフニールの様子が気になって後をつける。最後は、守られるだけでなくファフニールと共に戦いたいと訴える。
- ブリュンヒルデ:騒ぎを面白がって見物しつつ、指輪の噂を罠だと見抜く。ファフニールには、転生前に英雄ジークフリートを殺したのは自分だと明かす。
- 主人公:婿審査の課題に次々と挑まされ、その後は指輪の調査に同行する。
- リトリー:主人公と行動を共にし、婿審査の事情をジークフリートに説明して誤解を解く。
- ジル・ド・レ:黄金を生み出す指輪の噂を確かめるよう、ジークフリートに頼む。