あらすじ
ハデスは、主人公との再会後も共に旅を続けている。その中で、自分に何ができるのかを迷っている。指輪で力を得てから眠気が強くなり、自分とは正反対の明るい性格で、いつも気遣ってくれるソルに助けられてばかりである。主人公、ソル、リトリーと共に一行がたどり着いた町では、日中にもかかわらず住人がほとんど出歩いていない。宿屋の店主によれば、住人はみな眠っているらしく、誰もが最近やけに幸せな夢を見るという。
ストーリー
第1話
ハデスは、二度にわたって召喚されたことと、主人公と出会ったことを振り返る。冥界で引きこもっていた自分が、外の世界を好きになり、力になろうと努めた日々である。月での眠りを経て、いまは再び主人公と旅をしているが、自分に何ができるのかを迷っている。
旅の途中、ハデスは歩きながら眠りかけ、石につまずいたところをソルに支えられる。指輪から力を得て以来、眠気が特に強いのだとハデスは語る。主人公が背負おうと申し出ると、ハデスは慌てて断る。自分とは正反対の性格でありながら、いつも気遣ってくれるソルといると、ハデスは安らぎを覚える。やがて一行の前に次の町が見えてくる。
第2話
町に着いた時、ハデスはほとんど眠ってしまっている。ソルは甘い匂いがすると言うが、ほかの者は感じず、ソル自身もすぐに匂いがわからなくなる。町は日暮れ前なのに人影がなく、露店の商人も居眠りをしている。
宿屋では受付で店主が眠っている。起こされた店主は、陽気が続いて眠くなるのだと語る。さらに、自分を含む町の住人が皆、最近は妙に幸せな夢ばかり見ていると明かす。主人公はこの話を気にかけつつも、まずは休むことにする。ソルがハデスを部屋へ運ぶ間に、店主は接客の途中で再び眠ってしまう。
第3話
ハデスは、冥界で一人本を読んで過ごしていた遠い昔の静かな日々を夢に見る。翌日、ソルに起こされた主人公とリトリーは、思いがけず長く寝過ごしていたことに気づく。リトリーは幸せな夢を見たと話すが、ソルは夢をよく覚えていないと答える。ハデスは呼びかけても目を覚まさない。
町に出ると、昼間なのに誰も出歩いていない。露店の商人は前日から眠り続けているようで、息はあるものの少しやせ、幸せそうな寝顔をしている。異変を確かめようとする中、主人公たちも急に強い眠気に襲われ、倒れてしまう。
夢の中の冥界で長い時を過ごすハデスは、胸の奥に寂しさを覚え、主人公の名を思い出す。平穏を捨ててでも再び会いたいと願い、扉へ向かう。そこへ平穏を捨てたくない自分だと名乗る「ハデスの影」が現れ、物語のヒロインのようには生きられないと引き留める。ハデスはそれを否定しない。それでも、主人公を好きな気持ちは本物であり、傷ついても傍にいて力になりたいと答える。
第4話
目覚めたハデスは、体が軽くなり力が湧くのを感じる。宿を出ると、道端に倒れている主人公を見つける。ソルたちを庇うような姿勢である。ハデスの呼びかけで主人公とリトリーは起きるが、ソルは目を覚まさない。ハデスは、何らかの魔術で幸せな夢を強制的に見せられており、ソルはその夢に囚われているのだろうと推測する。
ハデスは、主人公とソルの指輪の繋がりと、夢から抜け出した自分の経験を生かせば、ソルの夢に入れるかもしれないと提案する。主人公とハデスが夢へ向かい、リトリーは二人を起こす役として残る。夢の中のソルは姉のマニと共にいる。それは、ソルが英雄を作り出してマニを復活させ、普通の村娘に戻った世界である。
ソルは夢だとわかっていながら、この光景から目を離せずにいる。こうなることを予感していたため、前夜は眠らずにいたと明かす。力を与えた者たちを道半ばで死なせたことや、スコルに呑み込まれる未来を恐れていると打ち明ける。そして何より主人公が倒れることが怖いと語る。主人公は諦めずに戦い抜くと告げ、「何もかもきっとうまくいく」と励ます。そこへ「ソルの影」が現れ、明るさは弱虫を隠す嘘だと嘲る。ハデスは、怖い思いをしながらも前向きであり続けるソルをすごいと言い、歩けなくなったら今度は自分が支えると告げる。ソルは、自分の手で未来を切り開き、もう誰も途中で倒れさせないと決意する。
第5話
ソルは自分の影を打ち倒す。姉の姿をした「マニの影」は、ソルが強くなったと語りかける。ソルは、泣き虫のままでも皆がいるから立っていられると答える。現実に戻ったソルは、眠りの原因が到着時に感じた甘い匂いだと考える。普段は危険を避けて控えているスコルの力を使い、匂いをたどる。
匂いの元には、隠すように置かれた香と祭壇がある。ハデスによれば、香は人を眠らせて幸せな夢を見せ、そのまま死に至らせる魔導具である。祭壇のほうは何の力もないただの祭壇だという。ソルは魔導具を壊す。置いた者の目的はわからず、ある種の善意だった可能性も考えるが、それでも人々に生き抜いてほしいと願う。ソルは自らの手で運命を切り開き、手の届く範囲で人々を助けていこうと心に決める。
ソルは弓を掲げて光の魔術を放ち、町の人々を目覚めさせる。ソルはハデスに礼を言って抱きつき、リトリーが主人公も誘って、皆で抱き合う。