あらすじ
クルセイダーズのもとに、隣町の教会から結婚式とドレス試着を勧める手紙が届く。文末に「ラ・ピュセル」とあったことから、ミカエルはこれがジャンヌ・ダルクに宛てたものではないかと考える。主人公たちが町を訪ねると、その教会には呪いや黒魔術の噂があった。教会ではドレスを着たガブリエルが一行を迎え、続いて教会で働く聖職者で恋の神のエルスが駆け込んでくる。エルスは、この教会で式を挙げた夫婦が皆すぐ離婚してしまい、悪評が広まっていることに悩んでいた。
ストーリー
第1話
主人公たちが地上でユノや指輪の行方を探していたある日、マスター・メルがクルセイダーズ宛ての手紙を受け取る。中身は教会からの結婚式の勧めで、ミカエルは文末の「ラ・ピュセル様へ」という宛名に気づく。これは転生前のジャンヌの通り名で、ジャンヌへのメッセージかもしれないと考えられる。ジャンヌは結婚という言葉に一人で動揺するが、主人公は手紙の意図を確かめるため、すぐに教会へ行こうと言う。
隣町では、通行人が教会には関わるなと忠告する。町を調べていたカエサルとソロモンによれば、教会は裏で呪いや黒魔術に手を染めているという噂がある。二人もちょうど教会を調べるところだったので、一行は一緒に向かう。教会に入るとドレス姿のガブリエルがおり、主人公を「旦那様」と呼んで迎える。
第2話
ガブリエルは、教会を治める神に従わされて手紙を出したと語るが、そこへその神本人が慌てて駆け込んできて否定する。教会で働く聖職者のエルスである。アマテラスによれば、エルスはガブリエルとアマテラスに相談しただけで、命令はしていない。手紙の文面はエルスが考えたもので、二人から聞いたクルセイダーズの力を借りたくて送ったのだという。
そこへ、教会で式を挙げた町の人々が押しかけ、エルスのせいで不幸になったと言って襲いかかる。一行は教会を守るが、人々はすぐに逃げ去る。エルスは、最近この教会で結婚した夫婦が皆すぐ離婚してしまうと打ち明け、ソロモンが、そのせいで呪われた教会とまで呼ばれていると補足する。アマテラスを手伝っていたツクヨミが調べた結果、土地にも建物にもエルス自身にも呪いの痕跡はなかった。
エルスは、悪評が消えなければ教会を続けられないと言い、ウェディングドレスを着て幸せそうな姿を町の人に見せてほしいと頼む。主人公が花婿役を引き受け、ジャンヌ、カエサル、ガブリエルが花嫁役になる。一方、ソロモンは離婚の本当の原因も調べるべきだと言い、ツクヨミたちが調査に回る。ジル・ド・レは自分には幸せそうにする資格がないと言いかけ、調査の方が得意だと言って花嫁役を断る。ユノとミカエルは教会での留守番を手伝う。
第3話
エルスはレオナルド・ダ・ヴィンチに作らせた写し絵の道具「思い出写し取るくん」で花嫁たちを撮り、町での新婚デートの宣伝を始める。最初に案内したのは恋人向けの宿が並ぶ路地裏で、ジャンヌに断られ、大衆食堂に移る。食堂では主人公とジャンヌが料理を分け合い、エルスは夢中で撮り続ける。やがて、花嫁たちが主人公に寄り添う様子を見ていたエルスは、興奮しすぎて騒ぎ出し、ガブリエルたちに静められる。
エルスは、人々がもっと恋をして愛を育むべきだと説き、自分は恋の神だから触れ合いを求めるのは宿命だと言う。そこへクピドが現れ、それはただのセクハラ好きだと言い返す。クピドによれば、二人は恋の神同士の腐れ縁である。事情を聞いたクピドは、エルスも持っているはずの恋の矢をなぜ使わないのかと尋ねる。エルスは、もう恋の矢を持っていないと答える。
第4話
エルスは、月から除名され地上に追放された身であり、そのとき恋の矢を取り上げられたと明かす。主人公は、昔月に背いた神々が地上に落とされ、月が地上の一部を魔の大陸に変えた結果、魔王が生まれアビスを生み出したというアモンたちの話を思い出し、身を引き締める。エルスが追放されたのは、捕らえるべきダ・ヴィンチを見つけても報告せず、周りの者に体に触れることを求めたり、性的な話をしたりを繰り返したためだった。エルスは当時の自分の非を認めつつ、今は人々の幸せな結婚を本気で応援したいと訴え、主人公はその気持ちを信じる。
デートは続き、カエサルの案内で噴水の見える広場へ行く。その様子を、エルスをもっと苦しめたいと考える謎の人物が見張っているが、ガブリエルの視線に気づかれたのではと考えて別の手を使うことにする。ガブリエルはジャンヌに、野良猫がいたとだけ答える。日が暮れたころ、町の衛兵たちが一行を襲い、ガブリエルは、本人の意思ではなく魔術で操られているらしいと見抜く。衛兵たちは何度倒されても立ち上がってくる。
エルスは、無関係な人を巻き込むのは許せないと言い、衛兵にかけられた魔術を解こうとする。集まった見物人を見たエルスは、これを好機と考える。そこでジャンヌとガブリエルに祈りの言葉を大声で唱えさせ、カエサルには見栄えのする身振りを頼む。主人公も、ジャンヌがよく唱えていたので覚えていたという祈りを一緒に唱える。エルスの術で衛兵は正気に戻るが、誰に何をされたかは覚えていない。クピドの恋の矢で衛兵たちは元気を取り戻し、町の人々は花嫁たちと教会を見直す。こうしてイメージアップ作戦はひとまず成功する。
第5話
衛兵を助けて以来、一行は町の人から好意的に見られるようになり、数日後に人を招いて仮の結婚式を挙げることになる。式の前、調査組が報告する。沖田総司によれば、離婚した夫婦の間では急な心変わりや不幸の連続など、不自然な出来事が多かった。ソロモンは何らかの魔術的な妨害があったとみる。ツクヨミは、衛兵を操った者と同じ犯人の可能性を指摘する。カエサルは、この機会に主人公と本当の夫婦になることを狙うと宣言する。
式はアマテラスが進行し、エルスが司祭役を真面目に務める。指輪の交換の前、ジャンヌは主人公に語りかける。以前は、主人公が自分と同じ運命をたどらないよう支えたいと思っていた。しかし今は、どんな運命でも共に生きたいと思っているという。エルスは仮の式なので誓いのキスは省くと告げるが、ジャンヌは主人公の頬に口づけし、これが本心だと伝える。午前のジャンヌの式は成功し、午後はカエサルとガブリエルの番となる。
その夜、ジル・ド・レとソロモンがクピドを訪ねる。ソロモンは、気を悪くしないでほしいと前置きし、念のためクピドが持つ失恋の矢を調べさせてほしいと頼む。物語は後編に続く。
登場人物
- エルス:教会で働く恋の神。月を追放された身で、教会の悪評を消すためクルセイダーズに助けを求める。
- ジャンヌ・ダルク:手紙の宛先とみられた人物。花嫁役を務め、仮の式で主人公に本心を伝える。
- ガブリエル:エルスから相談を受けて手紙を出した。花嫁役の一人で、一行を見張る者に気づいたことが示唆される。
- カエサル:町を調べていたところで一行と合流し、花嫁役に名乗り出る。主人公の本当の妻の座を狙うと宣言する。
- 主人公:クルセイダーズの隊長。手紙の意図を確かめに教会へ行き、花婿役を務める。
- クピド:エルスの腐れ縁の恋の神。恋の矢で衛兵たちを立ち直らせるが、最後に失恋の矢を調べさせてほしいと頼まれる。
- ソロモン:教会の噂を調べていた。離婚の原因を探すべきだと言い、魔術的な妨害を疑う。
- ジル・ド・レ:花嫁役を断って調査に回る。ソロモンとともにクピドを訪ねる。
- アマテラス:エルスから相談を受けた一人。教会を調べ、仮の結婚式を進行する。
- ツクヨミ:教会に呪いの痕跡がないことを確かめる。衛兵の件と離婚の件は同じ犯人かもしれないと指摘する。