あらすじ
エルスの教会で式を挙げた夫婦は不幸になり、すぐ離婚してしまうという悪評が立っている。エルスから相談を受けたクルセイダーズは、ジャンヌ・ダルクたちが花嫁衣装で町を巡って幸せな姿を見せる一方、ジル・ド・レたちは離婚の原因を探る。 離婚した元夫婦は、これといったきっかけも無いまま急に相手への愛情を失ったと語り、その直前に胸がチクリと痛んだという証言も出てくる。 ジルとソロモンはこの特徴に心当たりがあり、何者かが妨害していると考えて調査を進める。
ストーリー
第1話
ジル、ソロモン、沖田総司、ツクヨミは、手分けして元夫婦に話を聞く。どの証言でも、理由の分からないまま突然パートナーへの愛情が消えていた。小さな胸の痛みを感じたという人も多い。 二人はこれを不自然とみて、何者かの妨害を疑う。
ジルとソロモンはクピドから失恋の矢を借り、ソロモンが矢のマナを調べる。続いてマスター・メビウスが鑑定し、ここしばらく矢が使われた形跡は無いと判断する。これにより、クピドの矢が盗まれた、またはクピドが操られたという線は消える。 ソロモンが同じ力を持つ神に心当たりは無いかと尋ねると、クピドは思い当たる相手を挙げかける。
第2話
クピドによれば、エルスも恋の神で、月を追放されたときに恋の矢を没収されたが、失恋の矢がどうなったかは聞いていない。そこでジルたちが本人に尋ねると、エルスは失恋の矢も恋の矢と一緒に取り上げられたと答える。 エルスは模擬結婚式の第二弾を計画しており、ジルを花嫁役にしようとする。ジルは罪を重ねた自分にはドレスを着る資格が無いと断るが、エルスは資格の無い人などおらず、たとえ月が許さなくても自分が許すと強く言う。エルスはソロモンにも参加を勧める。
ツクヨミは、エルスがアマテラスやスサノオと何かを企んでいると疑う。ジルと総司がエルスの後をつけて密談の場に踏み込むが、隠していたのは女性たちの採寸を記録したノートだった。エルスは少し前、総司の体に触れたときに寸法を測っていた。アマテラスとスサノオが用意していたのも、ツクヨミのための花嫁衣装である。
その後、土方歳三は総司に、この機会に主人公との仲を深めるよう促す。さらに、体はもう治っているのだろうと尋ね、総司はそれを認める。 総司は心の中で、病が完治したと信じきれず、再発してまた仲間に置いていかれるのを恐れて、病弱なふりを続けてきたことを振り返る。
第3話
調査で手掛かりが得られずにいたところへ、ユノが主人公が襲われたと知らせに来る。町で宣伝をしていたところ主人公を狙って矢が飛んできたが、ガブリエルが気付いたため、けが人は出なかった。 クピドは残された矢を失恋の矢だと確認し、エルスはそれが自分の持っていた矢だと言う。ところが矢は、時間が経つと持ち主の元に戻る仕組みのため消えてしまう。ツクヨミは、犯人は月から矢を持ち込んだ手練れの神か精霊かもしれないと推測する。
カエサルがまた襲われるおそれを指摘すると、ジルは模擬結婚式第二弾の花嫁役が囮になり、主人公を守る作戦を提案する。主人公は、誰も犠牲にしないことを条件に受け入れる。 ジル、ソロモン、総司、ツクヨミが花嫁衣装を着る。ジャンヌはジルに、遠慮せず自分の気持ちを大事にするよう告げる。
一行は町の外でアビスを退治し、宣伝用の姿を記録する。一方ジルは、いざとなれば自分が失恋の矢を受ければよいと考えている。 エルスに表情が硬すぎると言われ、主人公の提案でダンスを踊ることになる。演奏はアマテラスたちが呼んでいたベートーヴェンが担う。 ジルは主人公と踊る。主人公から、ジルが後ろにいるべきだと思ったことは一度も無いと言われ、ジルは自分の気持ちを自覚する。しかしジャンヌに顔向けできないとして、その気持ちを胸にしまおうとする。続いて踊るソロモンも、主人公への感情はどんな魔術よりも制御が利かないと心の中で思う。
第4話
総司は踊りながら、仮の話として、病気が嘘だったらどうするかと主人公に尋ねる。主人公は、驚いても嫌いになることは無いと答える。その後、ツクヨミも主人公と踊る。 ダンスが一巡したところで、ソロモンの魔術が何かの接近を感知する。降ってきた矢から主人公をかばおうとしたジルを総司が止め、矢はツクヨミがあらかじめ授けていた加護で防がれる。仲間たちは、ジルが思いつめていたことに気付いていた。
総司が続く矢を切り払い、ソロモンは探知魔術で犯人の居場所を突き止める。少女の姿をしていた犯人は、正体を暴かれると天使兵の姿を現す。一行は、天使兵と、天使兵に操られていた人々を退ける。 エルスは、この天使兵がかつて自分を除名した人物だと気付く。教会ではミカエルの問いに対し、彼女は自分が月を追放され、もう天使兵ではないと明かす。
元天使兵によれば、エルスを除名した後、かえって自分が批判されるようになり、その苛立ちを晴らすために失恋の矢を人間に使った。それが咎められて地上に落とされたという。その後、幸せそうに暮らすエルスを見て腹を立て、エルスの評判を落とすことを生き甲斐にしたと語る。矢は没収される前に複製して隠し持っていた。 元天使兵は希望が無いとして、矢を自分の胸に向ける。ジルはそれを卑怯な逃げだとし、罪を犯したのなら苦しみながらでも生きるよう諭す。
そこへ、離婚した元夫婦が訪れ、よりを戻したのでもう一度この教会で式を挙げたいとエルスに申し出る。クピドは、失恋の矢の効果は一週間ほどで、気持ちを一生変えてしまうものではないと説明する。ジルは、取り返しのつかないことは無く、一人で耐えられないなら自分たちを頼ればいいと告げる。元天使兵は、今からでもやり直せるかと問う。
第5話
模擬結婚式の当日、ジルだけが着替えずにいる。総司はジルを好敵手と認めており、相手が真剣でなければ嫌な気持ちになると叱る。ジルは主人公への想いは今も強いと認めつつ、罪を重ねた自分はドレスに相応しくないと語る。 そこへ、天使ではない姿に変えた元天使兵が迎えに来る。天使の姿では人々に威圧的な印象を与えるためだという。元天使兵はエルスと謝罪行脚を続けており、償いとしてエルスの教会で働くという。ソロモン、総司、ツクヨミはそれぞれ、困ったときは力になると申し出る。
元天使兵の感謝を受けたジルは、かつてジャンヌにかけられた言葉を、今度は自分が元天使兵に伝えたことを思い返す。そして、自分が足踏みしていてはジャンヌが安心して先に進めないと考え直す。 ジルは主人公と共に入場し、神ではなく主人公に誓いを立てる。何度転生しても、再び巡り会って同じ道を歩むという誓いである。主人公はその言葉を千年先でも忘れないと答え、未来で再会したら町を案内してほしいと頼む。ジルはこれを承諾する。
登場人物
- ジル・ド・レ:離婚問題の調査を主導し、自ら囮の花嫁役を買って出る。主人公への想いと罪の意識の間で揺れ、最後は主人公に誓いを立てる。
- エルス:悪評に悩む教会の主で、恋の神。模擬結婚式第二弾を企画して花嫁役を集める。
- ソロモン:魔術の知識で矢を調べ、探知魔術で犯人の居場所を突き止める。
- 沖田総司:調査と護衛に加わる。病が治っていることを土方に打ち明け、主人公にも仮の話として尋ねる。
- ツクヨミ:エルスたちの動きを疑う。防御の加護で主人公への矢を防ぐ。
- 主人公:失恋の矢で狙われる。誰も犠牲にしないことを条件に囮作戦を受け入れる。
- クピド:失恋の矢を調査に貸し、矢の仕組みや効果の期間を説明する。
- 土方歳三:総司に主人公との仲を深めるよう促し、病の真相を確かめる。
- ジャンヌ・ダルク:ジルに、遠慮せず自分の気持ちを大事にするよう告げる。
- 元天使兵:一連の離婚騒動を起こした犯人。月を追放された元天使兵で、ジルに諭されてやり直しを選ぶ。