あらすじ
アビスに誘拐された村の若者を助けるため、マリー・アントワネットはアビスの根城に乗り込み、そこでハデスやジャンヌ・ダルクたちと協力することになる。根城の奥で、魔術を研究している上級アビスが試作中の魔術を二人に放つ。その夜、マリーとハデスは自分たちの腹に見覚えのない紋様が浮かんでいることに気づく。紋様には欲求を強める作用があるとわかり、二人は同じ紋様を腹に持つクレオパトラに助けを求める。
ストーリー
第1話
ガネーシャとシルドラの司会で、腹の紋様がいちばん似合う美女を決める催しが開かれる。クレオパトラがツタンカーメンとアヌビスを連れて出場し、マリーとハデスが対抗する。露出の多い衣装で舞台に立った二人は、観客の中に主人公を見つけ、腹が疼くのを感じる。マリーは、こうなったのは紋様のせいだとこぼし、ここまでのいきさつを振り返る。
マリーの回想によると、旅の途中で寄った村の若者がアビスにさらわれており、マリーは徳を積むために救出を引き受ける。アビスの根城には、別の村から同じ依頼を受けたミカエル、クー・フーリン、ジャンヌ、ハデスが来ていて、ともに進むことになる。途中の待ち伏せと分かれ道で一行は分かれ、マリーとハデスの二人が最奥にたどり着く。そこでは魔術を極めたと称する上級アビスが、魔術の研究に若い人間を使おうとしていた。二人は研究中の魔術を浴びるが、マリーはそのアビスをすぐに倒す。
浴びた魔術は痛みもなく、体にも異常がなかったため、二人は失敗したものと考える。さらわれた村人はジャンヌたちの進んだ道の先で見つかり、全員が助け出される。その夜、礼として泊めてもらった村の風呂で、マリーとハデスはお互いの腹に同じ紋様が浮かんでいるのを見つける。
第2話
翌朝になっても紋様は消えていない。冥界をつかさどる神であるハデスは、死の魔術にあるような冷たさを感じないので、命に関わるものではないと見立てる。しかし話し合ううちに、二人とも紋様のあたりが熱を帯びていたことを打ち明け、紋様はある種の欲求を強めるものだと結論づける。ハデスが強引に解除しようとすると、反動でかえって作用が強まってしまう。二人は上級アビスの研究所をもう一度調べるが、手がかりは見つからない。マリーは主人公のぬくもりを求めてしまうと漏らし、ハデスも同じ気持ちだと答える。二人はこのままの状態で主人公に会うわけにはいかないと、力を合わせて解決することを誓う。
ハデスは、クレオパトラの腹に同じ紋様があったことを思い出す。二人は会いに行く途中で襲ってきた盗賊を捕らえて警備兵に引き渡し、そのあとクレオパトラと会う。クレオパトラは二人に、自分が以前着ていた露出の多い衣装を着せる。クレオパトラの説明では、紋様には人を淫らにする作用があり、紋様を隠そうとするほどその作用が強まる。衣装には、肌が見えすぎないようにする魔術がかけてあるという。
さらにクレオパトラは、この魔術がかつては相手を支配するものと伝えられていたことを明かす。自分自身を支配すれば他者からの精神的な干渉を防げると考え、自分にかけたのだという。あのアビスは、時を越えて伝わったこの魔術をほぼそのまま再現したとみられる。ハデスは、名前も効果も伝承と違っていたために研究所で手がかりに気づけなかったのだと納得する。ところがクレオパトラ自身も解除の方法は知らない。そのかわり、悪い影響が出ないように克服はしているとして、二人を手助けすると請け負う。
第3話
クレオパトラは当時のことをよく覚えていないものの、忙しくしていたことを手がかりに、知り合いの司祭のもとでの写本作りを二人に課す。集中力を鍛える精神修行だという。ところが二人には、書き写す神話や料理の本、植物の本がどれも卑猥な内容に思えてしまう。マリーは、徳の消費を抑えるという理由で町の宿を使わずに野宿しようとする。ついてきたハデスと一緒に、住み着いていたアビスを片づける。そのあとハデスは、紋様のせいで自分が何をするかわからないので見張ってほしいと頼み、二人は宿で同じ部屋に泊まることになる。
やがて二人は、書き写した内容が夢にまで出てきて寝不足になる。そこでクレオパトラは、体を動かす修行として、町じゅうを走り回って広告を貼る仕事を与える。広告は、クレオパトラが表向きに営んでいる占い師の店の宣伝で、卑弥呼に客を取られたくないからだという。露出の多い衣装で走る二人は人目を集め、レオニダスやエリザベート・バートリにも見られる。スパルタクスが同じ紋様をつけたいと言い出すと、マリーは大人の証だとごまかし、魔術を使わない化粧でなら描いてやると約束する。そのかわり、許しが出るまで人に見せないことを条件にする。マリーは手分けして広告を貼ろうと提案するが、ハデスに一人にしないでほしいと頼まれ、結局二人で走り抜けることになる。
第4話
走り込みの疲れで眠った夜、ハデスがいつのまにか部屋から姿を消す。夜の町へ出たハデスは、主人公とのことを空想するうちに体が火照り、衣装を脱ごうとする。そこへ探しに来たマリーが現れて止める。翌日、マリーは走り込みでかえって作用が強まったと抗議する。クレオパトラが自分にかけた魔術は不完全だったのではないかと疑い、それを聞いたクレオパトラは同じ魔術を自分にもう一度かけてみせる。魔術は成功したが、クレオパトラはすぐに主人公のもとへ向かおうとして取り押さえられる。クレオパトラは、昔より自分の魔力が大きくなったせいで予想以上に効いたのだと語る。
クレオパトラは、紋様をむしろ利用して三人で主人公を誘惑しようと持ちかける。マリーはこれを拒み、誰がいちばん魅力的かをめぐってクレオパトラと言い争いになる。騒ぎに人が集まり、ガネーシャとシルドラも来る。頼まれていた準備が整ったと告げに来たメジェドと、ツタンカーメン、アヌビスもそろう。クレオパトラは栄光を取り戻すと宣言し、ガネーシャの手伝いで舞台が組まれて、両チームが美しさを競うことになる。クレオパトラたちが歌と踊りで観客をわかせると、マリーは対抗してダンスで勝負すると決める。ペアダンスの経験があるというハデスは、気持ちを落ち着けて舞台に向かう。
第5話
マリーとハデスは激しいダンスで観客を魅了し、投票の結果、二人のチームが勝つ。しかしマリーは、紋様を消すことが本来の目的だったと思い直す。踊るうちに、紋様をもっと人目にさらしたいという衝動が強まっていたことも認める。そこへメジェドが、解除の準備はできていると告げる。クレオパトラは修行をさせている間に、メジェドたちにアビスの根城を調べさせていた。ツタンカーメンとアヌビスが手伝って見つけた資料をもとに、メジェドは解除の手段を見つけ出していた。
解除の魔術はほとんど抵抗もなく終わり、紋様はまだ残っている。ハデスによれば魔術は成功しており、紋様が消えるまでには時間がかかるという。クレオパトラは、解除がうまくいったのは精神修行のおかげだと主張する。マリーが借りを返すと申し出ると、クレオパトラは勝者への特典として受け取っておけと断る。クレオパトラは自分の紋様は解除せずに残すと言い、事情を知ったツタンカーメンが見張り役となって、しばらく謹慎させる。そこへ主人公が二人のダンスをほめに来る。マリーとハデスはいつもより大胆な態度で迫り、メジェドは魔術が完全に解けるまで経過を見る必要があると口にする。
登場人物
- マリー・アントワネット:村人の救出に向かった先で紋様を刻まれ、その解除に奔走する。物語の語り手でもある。
- ハデス:マリーとともに紋様を受け、冥界の神としての知識から紋様の性質を見立てる。
- クレオパトラ:もとは自分にかけた同じ魔術の紋様を持ち、二人に修行を課す。のちに栄光を取り戻すと宣言し、マリーたちと美しさを競う舞台に立つ。
- メジェド:アビスの根城で見つかった資料をもとに、解除の魔術を見つけ出して施す。
- ツタンカーメン:クレオパトラのチームとして舞台に立ち、資料探しも手伝う。最後はクレオパトラを謹慎させる。
- アヌビス:クレオパトラのチームとして舞台に立ち、資料探しを手伝う。
- ガネーシャ:紋様の似合う美女を決める催しの司会を務め、舞台作りを手伝う。
- シルドラ:ガネーシャとともに催しの進行役を務める。
- スパルタクス:マリーの紋様を見て同じものをほしがり、魔術を使わない化粧で描いてもらう約束をする。
- 主人公:二人のダンスをほめに来て、紋様の影響が残る二人に迫られる。