目次
  1. 一瞬の美と汚部屋
  2. 温泉美女の不在
  3. 線香花火の勝負
  4. 登場人物

葛飾北斎のキャラクターストーリーは3話ある。一瞬の美を絵に残すことを使命とする北斎が、主人公やミカエルたちと過ごす様子を描く。散らかった部屋の掃除をめぐる騒ぎ、温泉の絵のモデル探し、線香花火の勝負などを通して、主人公に見惚れる北斎の姿が繰り返し描かれる。

一瞬の美と汚部屋

フォートレスに泊まる北斎の部屋はひどく散らかっており、ミカエルに掃除を促される。北斎は使い古した筆や丸めた紙を絵師の努力の証だと言って掃除を断り、片付けはリトリーが引き受ける。北斎によれば、自分が描いているのは単なる綺麗な景色ではなく、花が朝陽にきらめくような一瞬の美である。それを絵として永遠に残すことが絵師としての使命だと語る。フォートレスへ来たのは隊長である主人公に用があったためだという。

主人公と出かけていたジャンヌ・ダルクが戻り、主人公ももうすぐ来ると聞くと、北斎は急に部屋を片付けようとする。ミカエルとリトリーは、北斎が主人公を好きなのではないかと盛り上がるが、北斎自身には理由が分からない。北斎は、自分から出向けばこの部屋を見られずに済むと思いつき、主人公を迎えに行く。再会するとすぐに主人公を描き始め、初めて会ったときから主人公の一挙一動に見惚れてしまうのだと明かす。

アビスとの戦闘中も、北斎は戦う主人公の姿や川辺の景色を描き続ける。ミカエルに叱られると、絵師は絵を描かなければ死んでしまうと言い返す。しかし、アビスが迫ると一瞬で群れを消し去り、また絵に戻る。日暮れに完成したのは、陽光を受けた川が虹色に輝く光景の絵である。北斎は、見落とされて消えていく美を自分が絵に残すと告げ、用が済んだとしてすぐに旅立つ。

温泉美女の不在

北斎は温泉の風景を何枚も描くが、すべて失敗作だと嘆いている。部屋を散らかし、服もきちんと着ていないため、見回りから戻ったミカエルに叱られる。北斎によれば、どの絵にも湯浴みする美女という肝心なものが欠けている。そこで汗を流しに行くミカエルとジャンヌにモデルを頼むが断られ、二人は魔術で温泉を立ち入り禁止にしてしまう。

次に頼まれたヤトも、以前に裸を見せた仲だろうと言われて怒る。ヤトは、あれは仕方なくそうしただけだと反論し、それなら自分の裸を描けと言い残して去る。相談を受けた主人公もこの案に賛成し、北斎はやむなく自分をモデルに絵を描く。

ところが描き上げてみると思いのほか恥ずかしく、北斎はその絵をしまい込もうとする。そこへ主人公が来て、北斎の描く温泉の絵ならきっと素敵だろうから見たいと言う。疑いのないその言葉に北斎はうろたえ、いつか完成したら見せると笑ってごまかす。

線香花火の勝負

レオナルド・ダ・ヴィンチが、花火を改造した繊細な花火を持ってくる。北斎はそれを線香花火だと見抜き、昔よく遊んだと懐かしむ。ダ・ヴィンチがミカエルを追いかけて去ったあと、北斎は主人公を誘い、どちらが長く線香花火を保たせられるかを競う。主人公は線香花火を初めて見る様子で、北斎は瞬間ごとに姿を変える火花こそ美だと語る。

北斎は、火花に照らされた主人公の横顔に見惚れて玉を落とし、勝負に負ける。続けて主人公にもう一本持たせ、その火花が落ちるまでの間に、暗い中で主人公の姿を一筆で描き上げる。主人公が太陽のように光っているから描けるのだと北斎は言い、絵を見せる。驚く主人公に、北斎は自分は絵の指南書も書いているから今度教えてやると約束する。

登場人物

  • 主人公:北斎が隊長と呼び、その一挙一動に見惚れて絵に描き続ける相手である。
  • ミカエル:北斎のだらしなさや戦闘中の振る舞いをたびたび叱り、温泉のモデルも断る。
  • リトリー:北斎の部屋を片付け、北斎の主人公への思いを恋の話として盛り上げる。
  • ジャンヌ・ダルク:主人公と共に戻り、北斎が主人公と出会ったときの様子を語る。温泉のモデルは断る。
  • ヤト:温泉のモデルを断り、北斎に自分の裸を描くよう勧める。
  • レオナルド・ダ・ヴィンチ:改造した花火を作り、線香花火の勝負のきっかけをつくる。