あらすじ
レオナルド・ダ・ヴィンチは新しい発明品の魔導車を宣伝するためにレース大会を開き、最初の特設会場でのレースではホーエンハイム率いる赤チームが優勝する。トリスタンはダ・ヴィンチの青チームを応援しようと考え、ファフニールとナディアを誘って応援団を作る。数日後、青チームが次の長距離レースへ向けて魔導車を調整していると、張角が自作の魔導車を携えて現れ、黄色チームとして参戦を名乗り出る。三日間・三区間のタイムの合計で総合優勝を決める長距離レースが始まり、赤・青・黄の三チームが優勝を争う。
ストーリー
第1話
話は特設会場でのレースより前にさかのぼる。赤チームの応援が充実しているのを見たトリスタンは、ダ・ヴィンチのチームを応援しようと決め、仲間を誘うためにアンドロメダのもとを訪ねる。そこではアーサー、ガラハッド、イゾルデ、ニムエたちが昔話をしており、アンドロメダたちは部屋の外にいる。部屋の中にはファフニール、ナディア、カシオペア、マリー・アントワネット、パンドラ、クローデット、モリガン、ヤト、イザナミ、左慈が集まって体型の維持や下着の話をしている。
ファフニールによると、この会はもともと、ファフニール、カシオペア、イザナミ、マリーが娘との付き合い方を学ぶために開いた交流会である。話題が胸の話に移ったことから、ファフニールが似た体型の者たちにも声をかけ、今の顔ぶれになったという。トリスタンが応援の相談を持ちかけると、ナディアとファフニールが魔導車に興味を示す。
第2話
レースの数日後、主人公は青チームの魔導車の調整を手伝いながら、トリスタン、ファフニール、ナディアが三人で応援団の服を選んだことを聞く。青チームの運転手はマスター・ルルアだが、アーサーの送迎に役立てたいと考えたガラハッドも運転を覚えようとしている。テスト走行中、ナディアは誰が運転しても同じ速さが出るのなら応援に意味があるのかと迷う。ソロモンとルルアはレース中に応援が支えになると話し、ダ・ヴィンチは魔導車を世に広めるには観客を集めることが大事だと説明する。それを聞いてナディアは気持ちを持ち直す。ファフニールは、町中を走る次のレースで事故が起きることを心配する。そこで、暴走した魔導車を運転手にけがをさせずに受け止める練習をしようと、全速力の魔導車を自分にぶつけてほしいとダ・ヴィンチに頼む。
そこへ張角が現れる。張角は月のある町で出会ったレジェンドで、天使兵を改心させたあと顧問として町に残っていたが、町が持ち直して余裕ができたため地上へ遊びに来ていた。賞金目当てにダ・ヴィンチから設計図をもらい、自分の魔導車を完成させたという。互いに天才を名乗る張角とルルアは走行テストを口実に速さを競い、ルルアが圧勝する。張角は勝つ道筋はもう見えていると言い残して去る。
長距離レースの当日、マンサ・ムーサがルールを説明する。レースは三日間で三つの区間を走り、初日の第一区間は町を出て山と森を越えるコースである。ウリエルとラファエルが空から実況し、その声は魔導具を通して町の各所に届けられる。張角は黄色チームとして登場し、クローデット、ブリュンヒルデ、土方歳三を仲間に加えている。地図を読んで指示を出す助手役は、黄色チームが土方、青チームがマスター・カロリナ、赤チームがロバート・E・リーで、赤チームの運転手はカティアである。
第3話
各チームは前回のレースの順位の順に、間隔を空けて出発する。ホーエンハイム、ヤマトタケル、ダ・ヴィンチ、トリスタン、ブリュンヒルデはソロモンの転移魔術でゴール地点へ先回りし、残った者たちは広場で実況を聞く。昼時になるとトールやリヤナが出店の料理を勧め、ナディアはラプスのかき氷を配る。広場には小さい姿のベートーヴェンとアレクサンダーが、ハンムラビ、マルドゥックと一緒に現れる。ハンムラビによれば、四人はともに目覚めてから一緒に主人公を探していた。マルドゥックは、すれ違いが続いたものの、この祭りなら会えると考えていたと語る。
ラプスのかき氷には、天降女子が雨の魔法で用意した水が使われている。シルドラに魔法を小雨程度だとからかわれた天降女子は腹を立て、強くなるためにと主人公に指輪を渡すよう迫る。バッカスたち酔っ払いの加勢を得て暴れるが、すぐに取り押さえられる。主人公は、指輪には持ち主ごとの相性があると説明し、天降女子に合う指輪が見つかったら知らせると約束して彼女をなだめる。その後、大きい姿のベートーヴェンとアレクサンダーがクレオパトラ、ツタンカーメンと一緒に姿を見せる。同じ人物が大小二人いることに天降女子は動揺し、捨て台詞を残して去る。二人のアレクサンダーは握手を交わし、二人のベートーヴェンは互いの音を聞かせ合う約束をする。
第一区間を制したのは黄色チームで、赤チームが二位、青チームが三位となる。主人公はファフニールに抱えられて空からゴール地点へ向かう途中、大勢の人や荷物を一度に運べる大きな魔導車があれば便利だと語り、ファフニールはその考えに納得する。ゴール地点でホーエンハイムとダ・ヴィンチは、張角が長く険しい第一区間に狙いを定め、山道向けの車体を作っていたと分析する。ホーエンハイムは、過酷な道を長時間走ったことで運転手たちに大きな負担がかかり、車体の快適さへの配慮が足りなかったと認める。ソロモンは車内にこもった熱気と激しい揺れが良くなかったとみて冷気を出す魔術を試そうと言い、ホーエンハイムも車体に組み込む魔導具の術式を提案する。カティア、リー、ルルア、カロリナは疲れ切って眠っており、ナイチンゲールは翌日は休ませたいと言う。そこで主人公は、自分が代わりに乗れないかと申し出る。
第4話
ゼニスは、自分が控えの運転手としてカティアの代わりに走ると名乗り出る。赤チームの助手役はホーエンハイムが務める。青チームはガラハッドが運転し、トリスタンが助手役に立候補する。前夜、二人がコースの下見を兼ねて夜道を走るなか、トリスタンは軽い気持ちで応援団を始めた自分よりもガラハッドのほうが立派だと話し、自分のせいで負けるのではないかと弱音をこぼす。ガラハッドは、トリスタンが応援団を始めなければ魔導車に興味を持たなかったこと、いつも自分にできないことをやってのける彼女に並びたくて新しいことに挑んだことを打ち明け、トリスタンを励ます。トリスタンは礼を言い、翌日の勝利を誓う。
二日目の第二区間はアイズとアイラが実況と監視を担当する。主人公たちは、キャスやミカエルらがメイド姿で働く特設カフェで応援する。レースでは青チームの攻めた走りが勢いに乗り、区間賞を取る。ゴール地点へ向かう途中、主人公を乗せて魔導車を運転していたリヤナは道に迷い、レースの後に二人でどこかへ出かけないかと誘いかける。しかしそこへアイズとアイラが現れ、アイラは主人公に釘を刺す。ゴール地点では休養を取ったカティアたちが回復しており、翌日の走りに意気込む。
最終日の第三区間は、狭い道や急カーブの多い町中を抜けて特設会場をゴールとするコースで、九天玄女と太公望が実況を担当する。結果を待つだけの立場に落ち着かない主人公に、ユノがゴールで運転手を出迎えてはどうかと提案する。主人公は韋駄天に運んでもらってゴール地点に先回りする。ホーエンハイムとダ・ヴィンチから、カティア、ルルア、張角の車につながる魔導具を借りた主人公は、最後まで諦めずに頑張ってほしいと三人に呼びかける。続いてトリスタンがルルアを励まし、ホーエンハイムは、ゴールで待つ主人公のもとへ誰より速く帰るのはカティアであるべきだと伝える。
第5話
ゴール付近で待つ一行のなかで、トールはレース用の魔導地図を見て、後から出発した赤チームが先行する青チームに迫っていることに気づく。太公望によれば、道幅の広い場所など安全が保たれる状況なら追い抜きも認められている。ホーエンハイムは加速装置はすでに外したと言い、この速さは、カティアが「真正号」と名付けたこの車の性能の限界を引き出しているためだとみる。二台は並んだまま最後の直線に現れ、同時にゴールラインを越える。
第三区間の区間賞は赤チームが取り、総合優勝も赤チームに決まる。ソロモンは錬金術の優秀さを認めるが、ホーエンハイムはこれを錬金術の勝利とは考えない。勝敗には錬金術以外の要素が多く関わっていること、そして第二区間では助手役として臨みながらトリスタンらに敗れ、自ら作った車の力を出し切らせられなかったことを理由に挙げ、決着は先送りだと語る。そのあと記念撮影が開かれ、ホーエンハイムは第二区間で自分に勝ったトリスタンを撮影に呼び寄せる。タケルは、大会の目的は魔導車を世に知らしめることなので、クルセイダーズ全員の勝利だと言う。主人公は思い出写し取るくんを受け取り、ポーズを決める仲間たちを何度も撮影する。
登場人物
- トリスタン:ダ・ヴィンチの青チームの応援団を立ち上げる。第二区間ではガラハッドの助手役を務め、ホーエンハイムとの直接対決に勝つ。
- ファフニール:青チームの応援団の一員。事故から人を守る方法を考え、魔導車の使い道について主人公と語り合う。
- ナディア:青チームの応援団の一員。応援が役に立っているのか迷うが、仲間の言葉で意欲を取り戻す。
- ホーエンハイム:赤チームの魔導車の製作者。第二区間では助手役を務め、総合優勝のあとも錬金術の勝利を主張しない。
- 張角:自作の魔導車で黄色チームを率いて参戦し、第一区間の区間賞を取る。
- マスター・ルルア:青チームの運転手。張角との走行テストに勝つ。第一区間で疲れ切って翌日は休み、第二区間の後に回復して最終日の走りに意気込む。
- カティア:赤チームの運転手。最終区間で先行する青チームに追いつき、同時にゴールする。
- ガラハッド:トリスタンと同じ円卓の仲間で、運転を練習し、第二区間で青チームの運転手を務める。弱音を吐くトリスタンを励ます。
- レオナルド・ダ・ヴィンチ:魔導車の発明者で青チームの製作者。魔導車の普及を大会の一番の目的としている。
- 天降女子:雨の魔法でかき氷用の水を用意する天女。強くなりたいと主人公に指輪を求めて暴れる。