あらすじ
作りたかったアートをほとんど作り終えたレオナルド・ダ・ヴィンチは、新しいアイデアを探して街に出る。そこで出会った酒の神バッカスと行動を共にし、沖田総司の勧めでひな祭りを催すことにする。ダ・ヴィンチたちはひな人形の衣装を着て、祭りを人々に知らせることを考える。しかし、誰がお雛様の役を務めるかで争いが起こる。さらに、勝てば主人公と結婚できるという噂が仲間たちの間に広まってしまう。
ストーリー
第1話
レオナルド・ダ・ヴィンチは、メモしていた作りたいアートを予定より早くほとんど作り終え、次の題材を探しに街へ出る。そこでバッカスに声をかけられる。バッカスは、悩みや矛盾を抱えながら前へ進む人間の姿が好きで、主人公を「先生」と呼んでよく遊びに来ているという。
アイデアが欲しいというダ・ヴィンチにバッカスは興味を持ち、題材探しについて行く。二人は見回り中の沖田総司と出会う。総司は、祭りを開けば普段と違う光景が見られてアートにつながるのではないかと言い、時期に合ったひな祭りを勧める。
第2話
総司、新島八重、藤堂高虎がひな祭りの風習や由来を説明し、葛飾北斎がひな飾りの絵を描いて見せる。絵を見たダ・ヴィンチは人形の衣装を作って着たいと言い出し、バッカスも加わる。バッカスは酒を入れる提子(ひさげ)を持つ官女、ダ・ヴィンチは真ん中の官女を選ぶ。三人目には長柄の柄杓を持つ天降女子を誘う。天降女子は最初は興味を示さないが、白酒の話と、ダ・ヴィンチに頼りにされたことで引き受ける。ダ・ヴィンチが作った衣装は、天降女子の注文が多かったため彼女の分だけアレンジされている。
バッカスは祭りのために白酒を大量に造りたいが、原料の穀物が手に入らない。天降女子の案内で三人はココペリの畑を訪ね、畑を襲っていたアビスを退ける。ココペリは食べ物をたくさん食べて種もみを出し、笛の力で米を一気に実らせる。ダ・ヴィンチの発明「穀物すり潰すくん」で米を潰し、バッカスが発酵を促すと、白酒に近い風味の酒ができる。バッカスは、仲間と力を合わせて悩みを解決したことを人間に近づいた証だと喜ぶ。
第3話
ダ・ヴィンチは広報用にミニひな人形セットを大量に作り、天降女子は世界中にひな祭りを広めると意気込む。天降女子は、ひな祭りは厄払いでもあるとして、この世界の厄災であるアビスを退治して回ることを提案する。その裏で天降女子は、ひな祭りといえば天降女子と人々に覚えさせ、崇められたいと考えている。三人はアビスに襲われた村を救い、人形セットを贈る。少女の母親は、村でもひな祭りをやってみると言う。
少女の質問をきっかけに、最上段の男雛は主人公が務めることになるが、女雛のお雛様はまだ決まっていない。自分が官女の役だと知った天降女子は、主役になれないことに納得できないと声を上げて訴える。そして、特別な一番になりたいと打ち明ける。ダ・ヴィンチは、人を跪かせるためという目的には協力できないとしつつ、主人公が好きだから特別になりたい気持ちは分かると話し、バッカスも主人公への好意を口にする。三人は、ダ・ヴィンチの「アビス討伐数かそえるくん」でアビスを倒した数を競い、いちばん多く倒した者がお雛様になると決める。
ダ・ヴィンチはアビスの根城で「アビス倒すくん改」を使って戦うが、途中で力が落ち、アビスに囲まれる。駆けつけたヤマトタケルとジャンヌ・ダルクが彼女を救い、二人も勝負に加わる。その後、話を知ったウリエルが勝負のことを広く知らせると言い出す。主人公はリトリーから、アビス退治の勝負で一番になれば主人公と結婚できるという噂が広まっていると聞かされる。
第4話
主人公に事情を聞かれたダ・ヴィンチは、男雛と女雛が夫婦という設定であるため、皆がそれぞれに解釈して噂が広がったのだろうと説明する。天降女子はクー・フーリンからの問いに、意味が分からないまま肯定していた。主人公は、祭りの勝敗によって結婚の相手を選ぶ気はないとしたうえで、男雛の役を務めて勝負を続けることを認める。ダ・ヴィンチは噂を訂正して回るが、アレクサンダーやリチャード1世は噂を本気にしておらず、それぞれの理由で勝負に加わっていた。
強い面々が次々とアビスを倒すため、ダ・ヴィンチたち三人は勝ち目が薄くなる。後から来た者に追い越されるのは悔しいと言うダ・ヴィンチは、三人で組み、討伐数を一人に集めることを提案する。そこへ左慈と菅原道真が現れ、三人が本気で主人公との結婚を狙っているのではないかと問い詰める。左慈は、天降女子の衣装が花嫁衣装の白無垢に似ていることを指摘する。天降女子は強く否定するが、ダ・ヴィンチは主人公の花嫁になりたいという気持ちを隠さず認める。道真はそれを聞いて自分も戦う覚悟を決め、左慈は三人の企みを阻むと言い残して去る。
天降女子は、今回だけだと念を押して、代表の座をダ・ヴィンチに譲る。リトリーが討伐大会の結果を発表し、ダ・ヴィンチと左慈が同率で優勝する。左慈は、主人公に関する知識を問うクイズで決着をつけようと持ちかけ、ダ・ヴィンチはこれを受ける。
第5話
リトリーの司会でクイズが始まる。主人公の身の回りに関する問題が続くが、二人とも正解を重ね、答えが分かれた問題も主人公が回答を避けたため両者正解となる。問題が37問目に達すると、飽きたバッカスは全員をお雛様にすればよいと言い、ケツァルコアトルと酒を飲み始める。
バッカスが悩んだ末に造った強い白酒を飲んだ天降女子は、一口で酔い、柄杓で酒を振りまく。酒を浴びただけでミカエルやジャンヌ、左慈らも酔ってしまい、場は混乱する。ダ・ヴィンチはその光景をスケッチしようとする。やがて皆が酔いつぶれて眠ると、バッカスは眠っているダ・ヴィンチに、ひな祭りを一緒にやらせてくれたお礼を言う。そして、お雛様の件はうやむやになったが一番頑張ったのは彼女だとして、ささやかな役得を与える。夢の中で主人公とのアート生活を思い描くダ・ヴィンチを見て、バッカスは人間はいいものだとつぶやく。
登場人物
- レオナルド・ダ・ヴィンチ:アートの新しい題材を探してひな祭りを企画し、衣装作りや発明品で活動を支える。お雛様の座を争い、左慈と同率で優勝する。
- バッカス:人間の悩む姿に憧れる酒の神。提子を持つ官女の役を務め、白酒造りを担う。
- 天降女子:柄杓を持つ官女の役に誘われるが、お雛様になりたがる。アビス退治による厄払いを提案する。
- 左慈:道真と共に、ダ・ヴィンチたちが結婚を狙っているのではないかと疑う。討伐大会でダ・ヴィンチと同率優勝し、クイズ勝負を持ちかける。
- 菅原道真:左慈と共にダ・ヴィンチたちの真意を確かめに来て、自らも戦う覚悟を決める。
- 主人公:男雛の役を引き受けるが、祭りの勝敗で結婚の相手を選ぶ気はないと明言する。
- リトリー:結婚の噂を主人公に伝え、討伐大会の結果発表とクイズの司会を務める。
- ココペリ:種もみを出して米を実らせ、白酒の原料を用意する。
- 沖田総司:ダ・ヴィンチにひな祭りの開催を勧める。
- ジャンヌ・ダルク:ヤマトタケルと共に、アビスに囲まれたダ・ヴィンチを救い、勝負に加わる。